第17回 日本外来小児科学会

(2007年8月 熊本市 熊本県立劇場)

 小児期急性鼻副鼻腔炎の臨床
 発表者 冨本 和彦 

要旨 
 小児の「かぜ」のうち0.5-2%は急性細菌性鼻副鼻腔炎(ちくのう症)を合併するが、この治療における抗菌薬投与の是非には議論がある。
 GarbuttらのS5スコアは95%の確率で症状のみから「ちくのう症」が診断できるが、当院を受診した140人の「ちくのう症児」の鼻咽腔からは128例(91%)に肺炎球菌、インフルエンザ菌、モラクセラ菌のいずれかが検出された。うちインフルエンザ菌は59%が耐性菌(BLNAR)であり、「カゼ」に対する安易な抗菌薬投与がこの事態を招いたと考えられた。
 
 「ちくのう症」に対する抗菌薬の有用性は確認されず、ステロイド点鼻薬を用いてもほぼ同等の効果で全例ほぼ2週間で軽快した。
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