No.30 『食べる』こと
明けましておめでとうございます。
全国的に穏やかな三が日でしたが、みなさんはいかがお過ごしでしたか。
母乳外来は今日が仕事始めです。
乳児健診では、生後5か月のAちゃんがおせち料理を食べたそうにしていた話や、 なますに挑戦した1歳児R君のエピソードなど微笑ましく聞かせていただきました。
赤ちゃんにとっての最初のごちそうは初乳。 欲しいときに必要な量だけ飲むという母乳哺育は、“自分で食事を摂る”という行動の第1歩。 そして、母乳を通じて家庭の味になじんでいきます。(味覚)
生後5~6か月になると、母乳以外の食物にも興味を示し、大人の箸の動きを目で追ったり、 皿に手を伸ばしたりする動作が見られるようになります。 さまざまなものを口に入れたがるので、親は片時も目が離せませんね。
一方でお母さんは、栄養面と安全性を考慮した食材で、適切な形状に調理して与えなければならないと考えがちです。時間をかけ一生懸命作ったのに食べてくれない。 離乳食作りがストレスの原因になることも少なくありません。
大人が食べるものを調理の途中で取り分けて作ると簡単ですが、調理すること自体を簡略化して総菜や外食で済ませてしまうと、離乳食は別に作る料理になってしまいます。ベビーフードやレンジでチンできるシリコン製調理器具など、便利になものがあります。必要に応じて上手に使えばいいのです。
ただし、栄養バランスを考える手間は惜しまないでね! 親にとって良いものは、赤ちゃんにも同じ。 おいしく食べて、家族の笑顔をもらいましょう。
年末の紅白歌合戦で、長淵剛さんの「ひとつ」や、福山雅治さんの「家族になろうよ」♪を聴いて、よかったですね。生きていく上で、大切にしていることや、幸せのものさしは何だろうと考えてしまいました。 “楽しい食卓”もその一つかな…と
私は乳児健診で赤ちゃんがスクスク育っていく様子を見せていただくのが大好きです。 今年は「食べる」ことを一緒に学びながら、お母さん方に寄り添っていきたいと思っています。
よろしくお願いします。
とみもと小児科クリニック母乳育児支援外来 TAKAKO FURUKAWA (^0_0^)