No.29 『添い乳』
夜間の授乳で「添い乳」をされたことがありますか? 寒い時期は特に添い寝・添い乳は温かくて、楽ですね。 しかし、乳児健診時にお母さん方に伺うと、入院中にやったことがあるけれど、 うまく吸わせられないから苦手…という声や、一度も試したことがないという声も以外と多いのです。
「寝がえりしたときに小さな赤ちゃんをつぶしてしまいそう・・・」 「鼻がふさがれて、苦しそう」 「乳頭が短くて吸いつけない」 「川の字の反対側に上の子が寝ていて、じゃまをするからあぶない」 「手がしびれて、体勢がつらい」 など、その理由を聞かせてくださいました。
外来において実際に「添い乳」をやってみると、口々に「楽だね~」とおっしゃいます。 陥没乳頭や、扁平乳頭の方も例外ではありません。赤ちゃんが大きく口を開けて、乳房に吸いつくことができればうまくいきます。生後2か月で直接授乳ができなかった赤ちゃんが、ポジショニングとラッチオンを見直して上手に哺乳できるようになり、目標だった「添い乳」ができてモチベーションが上がったお母さんもいらっしゃいます。
ちょっとしたコツをマスターすれば、どなたでもうまくいくはずです。
参考までにご紹介しますね。
「添い乳」の具体的方法
●お母さんと赤ちゃんが向かい合い、横向きに寝て、下になっている方のおっぱいをあげます
●枕は沈みこまず、高さのあるものを準備
●上になっている手で赤ちゃんの頭を支え、鼻と乳頭の高さを合わせた位置から吸いつかせるのがコツです ⇒鼻がつぶれません
●うまく吸いつけたら赤ちゃんのお尻を支えてお母さんの体に引きつけます
●赤ちゃんの背中は硬めのバスタオルやクッションで支え、頭を少し後ろに反らせてみましょう
●口を大きく開けて乳房をしっかり吸着できていますか?「ごっくんごっくん」深くゆっくり飲んでいますか?
● お母さんも腕や足の間にやわらかいクッションをはさんでみましょう。背中をもたせかけるともっと楽です! ここでお父さんの背中が出番
●反対側を飲ませたいときは、赤ちゃんを抱えたまま寝がえってみてください
●お母さんも目を閉じて一休みしましょう。自然に乳首から離れて仰向けに近い寝方に変わっているかもしれません。気が付いたら赤ちゃんを少し離してあげましょう
●夜間に母乳分泌に関わるホルモンが分泌されやすいため、母乳分泌量を維持するためにもよい方法であることを付け加えておきます
もし、やってみてうまくいかないときは気軽にご相談くださいね
11月末から、母乳育児支援20時間基礎セミナーin八戸に参加しています。
これは、教材として使われた毛糸で編まれた乳房模型。東日本大震災の被災地気仙沼のおっぴさま(曾祖母:方言)の手作りです。
名前は “あむあむおっぴ”
そのうちの2つが私の愛用品となり、行動を共にしていくことになりました。
おっぴさまから赤ちゃんへ、あたたかな思いが届きますように
とみもと小児科クリニック 母乳育児支援外来 TAKAKO FURUKAWA (^0_0^)
「あむあむOppi」 お問い合わせ先
毛糸のおっぱいプロジェクト 東日本大震災女性支援 in気仙沼 みやぎジョネット