第14回 日本外来小児科学会
(2004年8月 大分オアシス21)
予防接種スケジュール個別指導の試み
-草の根からの麻疹ワクチン接種率
向上に向けて-
発表者 大前 蘭、清水 久子、久保沢 美幸、
生出 礼子、 冨本 和彦
要旨
麻疹は、ワクチン接種率95%以上を保つことで撲滅が可能とされるが、乳児を持つ保護者にとっては各ワクチンの接種間隔がわかりにくく、優先度に戸惑い、麻疹ワクチン接種時期を失しやすい。予防接種スケジュールの個別指導により麻疹ワクチン接種率が改善しうるかを検討した。
個別指導した人の接種率は、1才6ヶ月時で265人/270人(98.1%)(指導前77.2%)と改善していた。
個別指導の有用性は、
1)各ワクチンを疾患の流行状況や集団接種ワクチンとの優先度を医療側で考慮、計画できる。
2)本人の体調により接種不適当となった場合でも、脱落を防げる。
3)働く女性でも休暇申請を含めて予定が立てやすい。と思われる