No.19 『災害時の母乳育児』
はじめに、
あおもり母乳の会学習会(3月13日)が中止となったことをお詫び申し上げます。
東北関東大震災、津波から11日経ちました。
八戸市は概ねライフラインが復旧し、少しずつ日常生活を取り戻しつつあります。
しかし、今なお被災地では朝晩の冷え込みに体を震わせながら生活されている方が
大勢いるという現実、そして求められる支援が時間軸に変化しているという状況下で、
自分たちができる支援は何か? が問われています。
震災後、当院の母乳外来では、
● 津波のことを思い出すと怖くて、おっぱいが急に出なくなりました。
● おっぱいの回数が減ったら、張らなくなりました。また出ますか?
● 哺乳びんを嫌がり困っています。よい方法を教えて下さい。
● おっぱいがよく出る食べ物を教えて下さい。
● 体が疲れていて、イライラして、おこりっぽくなった。赤ちゃんに悪いと思う。
● 赤ちゃんが夜泣きをするようになった。自分も熟睡できない。
● 今までとは違う場所にしこりができて、なかなかとれない
という相談があり、一方では
● 「赤ちゃんに吸ってもらえる努力をしていて助かった」
● 「混合栄養だったけど、母乳を続けていてよかった」
● 「体が疲れているとき添い乳をして自分も休めるので、楽だった」
などの声も聞かれました。
災害時だからこそ、母乳育児が重要です!
赤ちゃんは母乳に含まれている免疫のおかげで、
感染症から身を守ることができます。
お母さんの疲労やストレスで一時的に母乳分泌量が減っても、
頻回に吸わせ続けていると回復してきます。
栄養や水分をできるだけ摂り、授乳する時はプライベートなスペースを
少しでも確保し、赤ちゃんに話しかけながらゆったり授乳しましょう。
赤ちゃんはお母さんの不安な気持ちを感じとります。
ゆっくり深呼吸してみるのもいいですね。
一人で悩まず、あきらめず、困った時はご相談下さいね
takako furukawa (^0_0^)
お役立ちサイト NPO法人日本ラクテーション・コンサルタント協会(JALC)
http://www.jalc-net.jp/hisai.html
わが家の庭先で見つけた
一輪のスノードロップ
花言葉 : 「希望」
引田茂著 『花言葉』 大阪・保育社、1970