No.12 「乳がん検診」

平成21年度より女性特有のがん対策が講じられ、八戸市では子宮頚がん・乳がん検診において対象年齢の女性に「がん検診無料クーポン券」が配布されているのをご存知でしたか?

ちなみに

子宮頚がん検診・・・20歳、25歳、30歳、35歳、40歳の女性

乳がん検診・・・40歳、45歳、50歳、55歳、60歳の女性です。

 

私は毎年かかりつけのクリニックで乳がん検診を受けていますが、今年は「クーポン券」を利用させていただきました。(乳がん:八戸市総合健診センター、要予約)

検診内容は触診及びマンモグラフィ検査。超音波検査はやりませんでした。結果は1週間後に郵送されてきました。しかし、石灰化のしこりを経過観察中だった私は、後日クリニックで超音波検査を受けることになりました。検診と検査の違いを考えれば、何らかの症状がある方は最初から専門医にみてもらった方がいいかもしれませんね。

 

 さて、母乳外来ではおっぱいのしこりが“乳がん”ではないかという相談が時々あります。乳腺炎後のしこりが将来“がん化”するのではないかという不安を抱いているお母さんもいらっしゃいます。結論からいうと乳腺炎後のしこりは乳がんとは全く別のもので、大半のしこりは乳汁を除去すると消失します。しかし迷う場合は搾乳の前後で超音波検査を行ない、乳汁うっ滞かどうか判断するようにしています。

11月に八戸超音波懇話会が開催され、八戸市立市民病院 乳腺外科部長の鈴木昭彦先生の「どこまでわかる?乳房超音波検査」特別講演がありました。専門性が高く難しかったですが(^_^;) 終了後、先生のもとに駆け寄り、当院の対応についてアドバイスをしていただきました。ケースによっては、産科・外科・乳腺外科との連携が重要であることも再認識致しました。

 

 今年、ひとりのお母さんが乳がんでお亡くなりになりました。

生後3か月まで混合栄養で、5か月の時に自分でしこりに気づき、受診した時には進行性の乳がんだったそうです。6か月の乳児健診時にお母さんから抗がん剤治療後に手術をすると伺いました。しかし、その後お会いすることは叶いませんでした。

 

我が国の乳がんは近年増加の一途をたどっています。女性が乳がんに気づく症状で最も多いのは、“しこり”(93%)です。乳児健診時に、すでに人工乳に切り替わっているお母さんや、卒乳後のお母さんには「自己検診」や「乳がん検診」をお勧めしています。

 

今年最後のブログになりました。

皆さまにとって新しい年がすばらしい年でありますように!!      takako (^0_0^) 

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